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冬でも素足で過ごせる無垢床の選び方

■家族みんなが快適に過ごせる「素材」で選びたい

冬の朝、冷たい床の上で「靴下を履かないと寒い…」と感じたことはありませんか?
特に小さなお子様やご高齢のご家族がいるご家庭では、
「床の温かさ」「肌ざわり」「安全性」は、毎日の暮らしに直結する大切なポイントです。

ビニールや合板の床はお手入れがラクな反面、冬はどうしてもひんやりと感じやすいもの。
そこで今注目されているのが、天然木からつくられる“無垢フローリング”です。

無垢床は、木の内部にたっぷりと空気を含み、足裏にふんわりとしたぬくもりを伝えます。
冬でも冷たくなりにくく、化学物質の心配が少ないため、
小さなお子様からお年寄りまで、家族みんなが心地よく過ごせる床材です。


■ 無垢床とは?

一本の木をまるごと切り出してつくる、100%天然素材の床材
合板のように接着剤を使わないため、化学物質が少なく、肌にやさしいのが特徴です。

季節によって膨張・収縮する“呼吸する素材”でもあり、
家の中の湿度を調整してくれる「天然の調湿機能」もあります。

無垢床にはさまざまな樹種があり、それぞれに「硬さ」「色合い」「肌ざわり」「経年変化の味わい」など個性があります。

選ぶ木の種類によって、足ざわりの温かさや見た目の印象、傷のつきにくさも異なります。

ここでは、家族みんなが快適に過ごせる代表的な無垢床6種類を取り上げ、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。

どの木にも自然のやさしさとぬくもりがあり、暮らし方や好みに合わせて選ぶことで、理想の住まいにぐっと近づきます。


1.パイン(松)

 

柔らかく、温かい。家族がくつろぐリビングに最適な木

パインは無垢床の中でも特に足ざわりが柔らかく、冬でもひんやりしにくい素材です。

木目がはっきりしており、節の表情が豊かで温もりを感じる雰囲気をつくります。

素足で歩いたときのやわらかさが特徴で、小さな子どもが転んでも衝撃をやわらげ、高齢の方にも膝や足裏への負担が少ない床材です。

時間の経過とともに色が少しずつ深まり、飴色に変化することで味わいが増します。自然素材ならではの経年美を楽しめるのも魅力です。

ただし、柔らかい分だけ傷はつきやすく、家具の跡やおもちゃのへこみが残ることもあります。しかしその跡さえも、家族の思い出として温かく感じられるでしょう。


2.レッドパイン(欧州赤松)

明るく、ぬくもりを感じる北欧の木

レッドパインは、北欧の住宅でも長く愛されている木材です。

柔らかく断熱性が高いため、冬でも素足で冷たさを感じにくく、足裏にやさしい温もりを伝えます。

室内に入った瞬間、ほんのりと漂う木の香りも心地よく、家の中に自然の癒しをもたらします。

明るい色合いで空間を広く見せてくれるため、リビングやダイニングなど、家族が集まる場所にぴったりです。

傷やへこみはつきやすいものの、光を柔らかく反射することで温かく穏やかな印象を与えます。北欧風やナチュラルモダンのインテリアにもよく合う木です。


3.スギ(杉)

 

 

日本の風土に合った、柔らかく温かい木

スギは日本の家づくりに古くから使われてきた木で、軽くて柔らかく、優れた断熱性と吸湿性を持ちます。
素足で歩くとまるで畳のようにふんわりとした感触があり、床からじんわりと温かさを感じます。

調湿効果が高く、冬の乾燥をやわらげ、夏は湿気を吸収してくれるのも大きな特徴です。
お子さまやお年寄りが長時間過ごす部屋でも空気がこもりにくく、快適な空気環境を保てます。

柔らかい分、傷やシミはつきやすいですが、数年経つと色味が落ち着き、深みのある表情に変わっていきます。家族の時間とともに床が育つ、そんな楽しみがある木です。


4.ヒノキ(檜)

 

 

足元から香りとぬくもりを感じる、上質で清潔感のある木

白に近い明るい色合いと滑らかな肌触り、そして心を落ち着かせる香りが特徴。
天然の抗菌・防虫効果を持ち、清潔で安心感のある素材として人気があります。

小さな子どもにも安全で、アレルギーを気にされるご家庭にもおすすめです。
また、冬でも温かみを感じられ、年配の方の足腰にも負担が少ないやわらかさを持っています。
日光にあたると少しずつ飴色に変化し、年月を重ねるほどに美しくなる木です。


5.オーク(ナラ)

 

 

耐久性と上質さを両立。家族で長く使える安心の木

オークはヨーロッパ家具にも多く使われる堅牢な木で、無垢材の中では比較的硬く、耐久性に優れています。
子どもが走り回っても傷がつきにくく、長年使っても反りにくいため、家族全員が安心して暮らせる床材です。

ほどよい重厚感があり、落ち着いた雰囲気を演出します。色味はベージュからブラウンまで幅広く、どんなインテリアにもなじみやすいのが特徴です。
床暖房に対応している製品も多く、冬場でも快適に過ごせます。


6.メープル(カエデ)

 

 

明るく上品。すべすべとした肌触りが魅力

メープルはきめが細かく、明るい乳白色が美しい木材です。
手触りは非常になめらかで、素足で歩いたときの心地よさは格別。
清潔感があり、汚れが目立ちにくいため、小さなお子さまやペットがいるご家庭にも向いています。

やや硬めの素材で傷がつきにくく、年月を経ても上品な印象を保ちます。
シンプルで明るい空間を好む方におすすめの樹種です。


無垢床の仕上げ方法で変わる温かさと安全性

無垢床は、仕上げ方によっても肌触りや温かさが変わります。
自然オイルで仕上げる「オイル仕上げ」は、木の呼吸を妨げず、最も自然な質感を保ちます。
足ざわりが柔らかく、静電気が起きにくいため、子どもや高齢者が転んでも滑りにくいという利点があります。

一方、ウレタン塗装仕上げは表面にコーティングを施すことで水や汚れに強くなり、掃除がしやすくなりますが、オイル仕上げに比べるとやや冷たく感じる場合があります。
小さなお子さまやお年寄りがいる家庭では、自然オイル仕上げのやさしい質感がおすすめです。


床断熱の重要性

どんなに上質な床材を選んでも、床下の断熱が不十分だと冬の寒さは改善されません。
特に築年数が経った住宅では、床下に断熱材が入っていない場合も多く、地面の冷気が直接床に伝わってしまいます。

無垢床のリフォームを検討する際は、床材の張り替えと同時に「床下断熱リフォーム」も行うのが理想的です。
断熱材を追加したり、気流を止める施工をすることで、床面温度が数度上がり、暖房効率も大きく向上します。
また、窓やドアの隙間を見直すことも、足元の寒さを和らげる大切なポイントです。


家族にやさしい床は、暮らしを温かくする

無垢の木は、冬に温かく夏はさらりと快適。
自然の力で家の空気を整え、心まで穏やかにしてくれます。

パインやスギ、ヒノキのように柔らかく温かい木は、小さな子どもにも高齢の方にもやさしく、足腰への負担を軽減します。
一方で、オークやメープルのような丈夫な木は、家族が成長しても長く安心して使える強さを持っています。

家族の暮らしとともに、木の色も艶も少しずつ変わり、年月を重ねるほどに深みを増していきます。
冬の寒さを忘れるような、温もりのある暮らしを叶えるために――
「床の素材」にも、少しだけこだわってみてはいかがでしょうか。